古代ローマにも結婚の風習があったの? どんな結婚式が行われていたのか、そして現代とどう違ったのか知りたいです。スルピキア先生、教えてください!
古代ローマにも結婚の風習がありましたが、その結婚は現代のものとは少し異なりました。ローマの結婚は主に社会的、経済的、政治的な目的で行われ、愛情は二の次とされていました。結婚は家族間の同意によって成立し、特に貴族階級では政治的な同盟や財産の確保の手段として利用されました。
結婚式は、一般的に「コンファレアティオ」と呼ばれる儀式で行われました。この儀式では、新郎新婦が一緒にパンを食べることが含まれており、宗教的な側面も強調されていました。また、結婚の形式にはいくつか種類があり、「クーム・マヌ」という形式では、妻が夫の家族に完全に属する形で、法的な権利が移行することがありました。これに対して、「シネ・マヌ」という形式では、妻は依然として自分の家族の法的な保護下に留まることができました。
ローマの結婚式では、黄色いベールや特定の服装、そして新郎新婦の手を合わせる「デクストラルム・ユンクティオ」という儀式など、さまざまな伝統が守られていました。また、新婦が夫の家に迎えられる際には、家の入口で油を塗り、魔除けをするという風習もありました。
このように、古代ローマの結婚は多くの儀式や習慣を伴い、社会の一部として重要な役割を果たしていました。
参考文献:
1. Marriage in ancient Rome - Wikipedia
2. Roman Marriage and Weddings | UNRV Roman History
3. Ancient Romans Weddings | Weddings in Rome - Maria Milani
スルピキア
紀元前1世紀に活動した、数少ない古代ローマ女性詩人の一人。恋愛詩が特徴で、愛人に捧げた詩が『ティブルス詩集』に収録されている。当サイトに転生し、古代ローマの文化、歴史、社会に関する様々な疑問に回答してくれる。