スルピキア先生、古代ローマで定番のプロポーズの仕方について知りたいです。指輪やプレゼントを使ったのでしょうか?どんな風に愛を伝えたのか興味があります。
古代ローマでのプロポーズは、現代とは異なる部分もありますが、基本的な考え方は同じで、愛を伝え、結婚の意思を示すための重要な行為でした。ローマ人は、プロポーズの際に指輪やプレゼントを贈ることで愛情を表現しました。
古代ローマでは、婚約指輪の文化が存在していました。これらの指輪は「アヌルス・プロムティウス」と呼ばれ、主に鉄や金で作られました。婚約の際に男性が女性に指輪を贈り、その指輪を左手の薬指に嵌める習慣がありました。この習慣は、左手の薬指が心臓につながっていると信じられていたためです。指輪は愛と絆の象徴として重要な役割を果たしていました。
指輪以外にも、ローマ人は様々なプレゼントを贈ることでプロポーズの意思を伝えました。宝石、衣類、家畜、土地などが贈られることがありました。特に裕福な家庭では、高価な贈り物を贈ることで、結婚相手への誠意と経済的な安定を示しました。これにより、結婚が家族間の同盟やビジネス関係の強化としての役割も果たしていました。
プロポーズが成功すると、次に結婚契約が行われました。これは「ヌビティアエ」と呼ばれる正式な結婚の前に行われるもので、家族間で結婚条件や持参金について合意するためのものです。この契約には証人が立ち会い、法的な効力を持つことがありました。
このように、古代ローマでは指輪やプレゼントを通じてプロポーズが行われていました。愛と誠意を示すためのこれらの行為は、現代のプロポーズと共通する部分が多く、ローマ人も愛を大切にしていたことがわかります。愛の形は時代を超えて共通しているものですね^^
参考文献:
Engagement Ring in Ancient Rome - Wikipedia (English)
Marriage in Ancient Rome - Wikipedia (English)
Matrimonio Romano - Wikipedia (Italian)
スルピキア
紀元前1世紀に活動した、数少ない古代ローマ女性詩人の一人。恋愛詩が特徴で、愛人に捧げた詩が『ティブルス詩集』に収録されている。当サイトに転生し、古代ローマの文化、歴史、社会に関する様々な疑問に回答してくれる。