古代ローマのことを調べていたら、犬が大事にされていたっていう話をよく見かけます。でも、猫ってあんまり出てこないんですよね。古代ローマ人にとって猫ってどんな存在だったんですか?今みたいにペットとして可愛がられていたわけではないのでしょうか?教えてください!
良い質問ですね!古代ローマにおいて、猫は今ほど一般的なペットではありませんでしたが、実はそれなりに重要な役割を果たしていました。猫はもともとエジプトからローマにもたらされ、最初はエキゾチックな動物として見られていたんです。
古代ローマ人が猫を飼い始めたのは、主にネズミやその他の害獣を退治するためでした。特に穀物倉庫や農場では、猫が害獣を追い払う存在として重宝されていました。ローマの家々でも、猫は食料を守るための「仕事」をしていたんですね。これは、現代でも猫が害獣駆除に役立っていることを考えると、共通点が見えて面白いですよね。
それだけではなく、猫はその独立した性格や神秘的な魅力から、徐々に人々に愛されるようになりました。猫が家の中でくつろぐ様子は、ローマ人にとっても癒しになったに違いありません。ただ、犬ほど頻繁に描かれることは少なく、どちらかというと猫はあくまで「実用的な動物」と見なされていたようです。
一方でローマの詩人たちが猫に関する親しみを込めた記述を残していることもあります。これは、猫が愛されていた証拠でもありますね。猫はローマの家族の一員として、犬ほどの存在感はなかったかもしれませんが、その静かな魅力で人々を魅了していたようです。
ですから、古代ローマにおいて猫は、ネズミ退治をしながらも少しずつ家庭に浸透していった動物だったといえますね。古代ローマ人と猫の関係は、現代の私たちと猫の関係に似ている部分もあって、なかなか興味深いですよね!
参考文献:
・Cats in Ancient Rome
・Ancient History Encyclopedia: Cat
・Domestication of Animals - Britannica
スルピキア
紀元前1世紀に活動した、数少ない古代ローマ女性詩人の一人。恋愛詩が特徴で、愛人に捧げた詩が『ティブルス詩集』に収録されている。当サイトに転生し、古代ローマの文化、歴史、社会に関する様々な疑問に回答してくれる。