古代ローマの装飾に関するQ&A

「古代ローマ人もタトゥーをしていたの?」という疑問にわかりやすく回答。タトゥーは主に奴隷や犯罪者、兵士に施され、識別や忠誠の証として使われていたことを理解する助けになれば幸いです。

古代ローマ人もタトゥーをしていたって本当?

歴史の授業で古代ローマについて学んでいると、ふと気になったことがあります。それは、古代ローマ人もタトゥーをしていたのかということです。タトゥーは現代のファッションですが、昔の人たちもしていたのでしょうか?

古代ローマ人もタトゥーをしていたという記録はありますが、その意味や目的は現代とは少し異なっていました。ローマでは、タトゥーは主に奴隷や犯罪者に施されていたんです。これらのタトゥーは、所有者の識別や刑罰の一環として行われていました。例えば、逃亡奴隷には「FUG」(fugitivusの略)という印が刻まれていたことがあります。

 

また、ローマ軍でもタトゥーが使用されていました。兵士たちは自分の忠誠を示すためにタトゥーを入れていたという記録があります。特に、エジプトの兵士たちは、神への信仰や所属を示すためにタトゥーを入れていたとされています。これらのタトゥーは、戦士としての誇りや信仰心を表すものだったんですね。

 

興味深いことに、古代ローマではタトゥーが一般市民の間で広く行われていたわけではなく、むしろ特定の社会階層や状況に限られていたようです。不思議ですよね、現代のファッションとしてのタトゥーとは異なり、古代ローマではタトゥーが社会的な役割を果たしていたんです。それでも、タトゥーを通じて自分を表現するという行為自体は、古代から続いているのかもしれませんね。

参考文献:
Tattooing - World History Encyclopedia
History of Tattoos - Live Science
Tattoo - Wikipedia

スルピキア

 

紀元前1世紀に活動した、数少ない古代ローマ女性詩人の一人。恋愛詩が特徴で、愛人に捧げた詩が『ティブルス詩集』に収録されている。当サイトに転生し、古代ローマの文化、歴史、社会に関する様々な疑問に回答してくれる。