古代ローマの美容に関するQ&A

「古代ローマでも脱毛が流行していた理由とは?」という疑問にわかりやすく回答。ツィラや剃刀、脱毛剤を使った習慣など、古代ローマの美容文化を理解する助けになれば幸いです。

古代ローマでも脱毛が流行っていた!?

スルピキア先生、本当に古代ローマでも脱毛が流行っていたのですか?その習慣について詳しく教えてください!

はい、古代ローマでは確かに脱毛が流行しており、身だしなみの一環として非常に重要視されていました。特に上流階級の男女は、体毛を取り除くことに大きな価値を置いていました。

 

古代ローマ人は、体毛を取り除くことを清潔さと文化的な洗練の証と見なしていました。彼らは体毛があることを野蛮な習慣と結びつけ、脱毛することで文明人としての自己の地位を示そうとしていました。

 

脱毛の方法としては、ツィラ(tweezers)剃刀、または脱毛剤を用いた方法がありました。ツィラは主に顔の細かい部分の毛を抜くのに使用され、剃刀はより広範囲の脱毛に用いられました。また、リムラという特別な脱毛剤も人気があり、これは蜜蝋や松脂などから作られたもので、肌に塗ってから剥がすことで毛を取り除いていました。

 

更に、古代ローマの公共浴場では、脱毛のための特別な部屋が設けられており、奴隷が脱毛サービスを提供していました。この習慣は、男性だけでなく女性にも広がっており、特に女性は腕や脚、顔の毛を定期的に脱毛していました。

 

このように、古代ローマにおける脱毛は、美しさと社会的地位の象徴として非常に重要な役割を果たしていたのです。

参考文献:
Cosmetics in Ancient Rome - Wikipedia (English)
Depilation - Wikipedia (English)

スルピキア

 

紀元前1世紀に活動した、数少ない古代ローマ女性詩人の一人。恋愛詩が特徴で、愛人に捧げた詩が『ティブルス詩集』に収録されている。当サイトに転生し、古代ローマの文化、歴史、社会に関する様々な疑問に回答してくれる。