グラックス兄弟の改革の目的をわかりやすく|なぜ失敗に終わったか

グラックス兄弟の改革の目的をわかりやすく|なぜ失敗に終わったか

グラックス兄弟の改革の目的をわかりやすく|なぜ失敗に終わったか

グラックス兄弟は、共和政ローマ末期に疲弊するローマ社会を救済すべく、あらゆる改革を推し進めようとした人物です。兄のティベリウス・センプロニウス・グラックスと、弟のガイウス・センプロニウス・グラックスの2人兄弟です。
結局既得権益者の妨害にあい、兄は暗殺、弟は自殺に追い込まれたことで、改革は失敗に終わったものの、すぐに彼の意思を継ぐ者が現われ、保守派と改革派が激しく争った内乱の時代(内乱の1世紀)に突入していきます。

 

 

改革の背景

第二次ポエニ戦争以降、古代ローマでは、征服地に開かれた奴隷を労働力とした大規模農園ラティフンディウムが普及していました。ローマは戦争で占拠した土地を国有地とし、農地を養える経済力を持つ貴族や有力平民に分与したのです。
ラティフンディウムにより、戦争に駆り出された下層平民が手放した農地を吸収し、経営者は莫大な利益を上げていました。しかし貴族や有力平民による土地の独占は、格差拡大、中小農民の没落など様々な社会問題を引き起こしたのです。

 

改革の内容

上述した社会問題により荒廃していたローマを立て直すべく、グラックス兄弟は

  • 公有地の占有を制限し、無産市民に土地を再分配し、自作農を創出する。
  • 安価に穀物を供給する穀物法を成立させ貧富の再分配をはかる。

といった改革で、絶望的な格差を是正しようとしました。
しかしいずれも元老院や有力者達の既得権益を脅かすものであり、激しい反発に合いました。その結果兄のティベリウスは暗殺され、ガイウスは圧力により自殺に追い込まれ、改革は失敗に終ってしまったのです。

 

・内乱の一世紀へ

グラックス兄弟の改革は、元老院、有力者達の反発にあい失敗に終わってしまいますが、彼らの死後、その意思を次いで改革を目指す政治家が相次ぎました。その結果国内での対立が激化し、様々な内乱が頻発した混沌とした時代「内乱の一世紀」へと突入していくのです。

 

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